「今まで人を真剣に愛したことがなかったことに、本当に好きな人ができてしまって見たら、気付いてしまった」 と、真剣にそれまでのその人の恋愛経験を話し出した人は、自分が本当の恋に堕ちたその苦しさを訴えています。
人の悩みの中でも、トップ3に入ると思われる恋愛の悩みは、人生の中で一度はどの人もあるのではないでしょうか。
「本当に好きになると、朝から晩まで果ては夢の中まで、好きな対象への想いが離れません」 と、本当の恋にであったその人は話しています。
何をしていても、その人の顔が、表情が、声が頭から離れることがないことは私にも経験があったので、その人の悩みはよく理解できました。
本当に、どうしてこうも四六時中自分の心を占領しているのだろう、と不思議でならなかったものです。
そしてまた、そういう状態を確保し続けていないと、とまたまた不安になるものなのです。
それが、ズバリ「恋」というものなのかもしれません。
しかし、延々と私に話し続けるその人はまるで、「あなたには、私のような経験がありますか。ないでしょう」と、暗に言っているような節が読みとれて、半ば、ちょっぴり苦笑いしたくなる私でした。
しかし、下手なことを言って、変に突っ込まれて藪蛇になるのは避けたく思い、黙っています。
相手にどのように話したらよいのかと、新たな私自身の「人の悩み」ができてしまいそうだからでした。
それでも、その人が話し続けている間、少しでも気が明るく持てるように願いました。
何事も、ときが解決するものなのです。
人の感情は、意馬心猿といいます。
一つ所にとどまらないのが人生ではないのでしょうか。